現地の塀の傾きは垂直に対し手前に2 °程度の傾きが見られ まし た。
地盤調査を行い沈下対策工事を実施した上で、土塀の傾斜是正及び既存控え柱の撤去新設工事を行いました。
控え柱の足元は、コンクリート基礎を新設しステンレス製プレートで控え柱を連結し、更に根がらみ梁によるトラス構造としました。

施工前現況
■■ 地盤調査 ■■
簡易貫入試験結果より、小規模建物の挙動に直接影響を与えるとされる表層 2.0 mまではN値5以下の緩軟弱な地層埋土が大勢を占めて安定した地層は現状地盤面-2.5m付近以深と判断されました。
更に、建物大屋根の雨水の排水処理が不良で、庭に多量の雨水が広がり雨水が地中に浸透することで、地中に空洞部分が生じて塀が傾いていることが判明しました。
その為、排水設備の改善と軟弱地盤対策として鋼管杭打設を行いました。
■■ 施工概要 ■■
鉄筋コンクリートの地中梁を新設しますが、軟弱地盤対策で先に鋼管杭を打設します。
使用鋼管 Φ110×114.3mm
t=4.5mm L=1000mm
杭打ち機で鋼管を土中に打ち込みます。
溶接で鋼管を繋ぎます。
杭打ち完了後に杭頭を予定高さに切断します。
すてコンを打設します。
配筋の上型枠を組みます。
地中梁のコンクリート打設後にプレート固定用のアンカーボルトを打設します。
控え柱固定用のプレートを設置します。
土塀の建ち直し(加圧修正)時の反力用の鉄骨材フレームを設置します。
パンタジャッキを3台使用し、3点押しで土塀を垂直にします。
新設基礎にステンレス製プレートを設置し、控え柱と根がらみ梁を取り付けます。
メッシュ筋で配筋し、モルタルで基礎立ち上がりを成形します。
施工完了