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□ 技術文書の作成要領
1. 技術文書の作成の心得
① 仕事の文書:技術者が仕事のために書く文書で、他人に読んでもらうことを目的とする。
② 読者に伝えるべき内容が事実(状況)と意見(判断・予測)に限られていて、心情的要素を含まないこと。
③ 技術文書の作成心得 Ⅰ:内容の精選―必要なことは洩れなく記述し、必要でないことは一つも書かない。
Ⅱ:事実と意見の区別―事実・状況と意見・判断・予測の区別を明確にする。
Ⅲ:記述の順序―論理的な順序で組立をする。知りたい・知らせたい順番で。
Ⅳ:明快・簡潔な文章:チャーチルのメモを参照。
2. チャーチルのメモ(1940年記)
われわれの職務を遂行するには大量の書類を読まねばならぬ。その書類のほとんどすべてがながすぎる。時間の無駄だし、要点を見つけるのに手間がかかる。 同僚諸兄とその部下の方々に、報告書をもっと短くするようにご配慮願いたい。
① 報告書は、要点をそれぞれ短い、歯切れのいいパラグラフにまとめて書け。
② 複雑な要因の分析に基づく報告や、統計に基づく報告では、要員の分析や統計は付録とせよ。
③ 正式の報告書でなく見出しだけを並べたメモを用意し、必要に応じて口頭で補ったほうがいい場合が多い。
④ 次のような言い方はやめよう
「次の諸点を心に留めておくことも重要である。」
「・・・を実行する可能性も考慮すべきである。」
この種のもってまわった言い回しは埋め草にすぎない。
省くか、一語で言い切れ。 思い切って、短い、パッと意味の通じる言い方を使え。くだけすぎた言い方でもかまわない。
私のいうように書いた報告書は、一見、間諜羽後をならべた立てた文書とくらべて荒っぽいかもしれない。しかし、時間はうんと節約できるし、真の要点だけを簡潔に述べる訓練は考えを明確にするにも役立つ。
石山テクノ建設株式会社 顧問 坂本良高
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