2017秋「京都晩秋の紅葉」其の二 金閣寺⇒竜安寺⇒仁和寺

京都晩秋の紅葉散策 其ノ一 清水寺⇒永観堂⇒銀閣寺の続編です。

其ノ二 金閣寺⇒竜安寺⇒仁和寺

①金閣寺

鹿苑寺(ろくおんじ)金閣寺
臨済宗相国寺派の山外塔頭寺院で、平成六年(1994)に世界文化遺産に登録された。
足利三代将軍義満が応永四年(1397)に営んだ山荘北山殿を、義満の没後、禅寺に改めたもので義満の法号【鹿苑院殿】にちなんで、鹿苑寺と名付けられた。お釈迦様の骨をまつった舎利殿「金閣」が特に有名で、通称金閣寺と呼ばれている。
金閣は「法水院」と呼ばれる寝殿造の初層、「潮音洞」と呼ばれる武家造の二層、「究意頂」と呼ばれる、禅宗仏殿造の三層から成り、公家文化と武家文化を折衷した建築様式は、北山文化の象徴とされる。二層、三層は漆塗の上に金箔が張られ、屋根の上には中国の伝統の鳥、鳳凰が輝いている。
初層に義満公座像と宝冠釈迦如来像が、二層に岩屋観音座像と四天王像が、三層に仏舎利がそれぞれ安置されている。
昭和二十五年(1950)に放火により焼失したが、昭和三十五年(1955)に再建され、昭和六十二年(1987)に漆の塗替、金箔の張替修理が行われた。
壮大な池泉回遊式庭園は、特別史跡及び特別名勝にしていされ、金閣を写す鏡湖池の北方には、萩の違い棚と南天の床柱で名高い茶室・夕佳亭がある。
京都市

晴天の中、華やかな輝きで見るものを魅了する威風を放っています。

なんとな~くこのアングルが、はるか昔のかすかな記憶を呼び起こします。

茶室・夕佳亭

②竜安寺

竜安寺
臨済宗妙心寺派の寺院で、平成6年(1994)に世界文化遺産に登録された。
もと徳大寺家の別荘だったが、宝徳2年(1450)に細川勝元が譲り受け、妙心寺の義天玄承を招いて禅院とし、玄承はその師日峰宗舜を開山として自らは創建開山となった。一時、応仁の乱により焼失したが、明応8年(1499)に細川政元が再興し、その後、名僧が相次いで住し、豊臣秀吉や徳川氏も寺領を寄付するなどして、最盛期には塔頭二十三を数える穂ほど栄えた。(*塔頭=寺院の敷地内にある小院)しかし、寛政九年(1797)に火災に遭い、その後次第に再建されたが、盛時の寺観は復興していない。
方丈庭園(国の史跡及び特別名勝)は、室町時代末期の作と伝えられ、枯山水の石庭として有名である。長方形の敷地の中に白砂を敷き、十五個の石を配し、一木一草も用いず象徴的に自然を映し出しており、枯山水庭園の極致を示したものといえる。あたかも渓流を虎が子を連れて渡っているようにも見えるため「虎の子渡し」とも呼ばれる。
方丈の東には、水戸光圀の寄進と伝えられる「吾唯足知」と刻まれた石造りの手水鉢がある。そのほか、寺宝として、太平記十二冊(重要文化財)などを所蔵している。
京都市

方丈庭園

蹲踞(水戸光圀の寄進と伝えられる「吾唯足知」と刻まれた石造りの手水鉢)

③仁和寺

仁和寺は真言宗御室派の総本山であり、平成6年に国連の世界文化遺産に登録されました。

仁和寺の歴史は平安時代、第58代光孝天皇が西山御願寺として着工されたのにはじまります。仁和4年(888年)宇多天皇が先帝の遺志を継がれ、仁和寺を完成されました。宇多天皇は退位後、出家して仁和寺を住房とされ、真言密教の修行に励まれました。以来、明治維新まで皇子皇孫が仁和寺の門跡となられ、仁和寺は御室御所とも呼ばれ親しまれてきました。

仁王門(重要文化財)

寛永14年(1637)から正保元年(1644)にかけて県立されたものであり、左右に阿吽の仁王を安置します。建築形式は、同時期に建立された知恩院三門、南禅寺三門が禅宗様の三門であったのに対し、平安時代の伝統である和様で統一されています。

南庭

宸殿の南側にあることから南庭と呼ばれています。

宸殿から五重塔方向の風景

中門(重要文化財)

二王門と金堂の中間に位置し、五重塔や観音堂といった伽藍中心部に向かう入口ともいえる門で、向かって左側に西方天、右側に東方天を安置します。

五重塔(重要文化財)

寛永21年(1644年)建立。塔身32.7m、総高36.18m。東寺の五重塔と同様に、上層から下層にかけて各層の幅にあまり差が見られない姿が特徴的です。初重西側には、大日如来を示す梵字の額が懸けられます。
塔内部には大日如来、その周りに無量寿如来など四方仏が安置されます。中央に心柱、心柱を囲むように四本の天柱が塔を支え、その柱や壁面には真言八祖や仏をはじめ、菊花文様などが細部にまで描かれています。

金堂(国宝)

仁和寺の本尊である阿弥陀三尊を安置する御堂で、慶長年間造営の御所 内裏紫宸殿を寛永年間(1624〜43)に移築したものです。現存する最古の紫宸殿であり、当時の宮殿建築を伝える建築物として、国宝に指定されています。

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