地震地域係数に関して
NHKスペシャル「あなたの家が危ない~熊本地震からの警告~」
2016年10月9日(日)午後9時~、の中で、地域係数が話題になってました。
地域係数は、過去の各地域の地震発生の頻度から1.0、0.9、0.8、0.7 という各係数を各地域ごとに定めて、地震力に係数を掛けて低減するものです。
しかし、発生した大地震が地域係数で弱くなるという意味ではありません。
(地震力の1.0Wを、0.9Wや0.8Wと低減することになります。)
地域係数を耐震設計に用いることは耐震強度が1割~3割低い建物を建てることと同じです。
地域係数が0.9以下の地域でも大地震が発生しています。
2016年熊本地震 M7.3 最大震度7
2005年福岡県西方沖地震 M7.0 最大震度6弱
2004年新潟県中越地震 M6.8 最大震度7
2001年芸予地震 M6.7 最大震度6弱
2000年鳥取県西部地震 M7.3 最大震度6強
・・・・
地震が活動期に入った現在の日本国土において、根拠となる地震のデーターが少なかった時代に作られた基準は、大地震が各地で発生している現在の実情には見合いません。大地震はいつどこででも起こりうる可能性があります。
従って、本来は地域係数を全て1.0以上とすべきですが・・・
新耐震基準の建物であっても、耐震診断を行って耐震性を確認することも大切です。。
関連記事「国交省、熊本地震分析結果より現行耐震基準を維持」