「住宅耐震化 届かぬ目標」の大見出しが、2017年1月16日朝日新聞の1面に掲載されました。
朝日新聞のアンケートによると、41都道府県が2006~2007年度に掲げた耐震化率の目標について、期限の15年度までの達成は困難だったとのことです。
上位5
1、神奈川県89% で「達成は困難」としていない
2、埼玉県 87%
3、北海道 86.5%
4、沖縄県 85.1% で「達成は困難」としていない
5、愛知県 85.8%
下位5
1、島根県 70%
2、秋田県 70.8%
3、熊本県 72% で「達成は困難」としていない
3、富山県 72%
5、岩手県 73%
03~08年当時、各都道府県の耐震化率は63~83%だったのを、それぞれ80~97%にする目標を掲げ、いずれも期限を15年度にしていたものです。
達成困難の理由につて各都道府県は、改修費の高さや耐震化への関心の低さなどを挙げています。
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達成困難の理由では、
「耐震改修費の高さ」が最多で32都道県
「高齢・単身世帯が増え、リスクを負っても構わない」が22府県
「地震が起きるという実感が広がらない」19県
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と続いています。
大阪府内陸部の地震被害想定では、平成21年度内閣府防災白書で、上町断層帯の地震被害として、全壊・焼失97万戸、死者数約42、000人と試算されています。
内陸型の地震による建物被害だけでなく、「南海トラフ」と呼ばれるプレートの境界で発生する、マグニチュード9.0と予測される海溝型巨大地震の被害想定はさらにすさまじく、大阪府防災会議による被害想定では、津波などによる死者は、最悪の場合、昨年8月に内閣府が公表した想定(最大9800人)の約13.7倍となる約13万3891人となっています。大阪府の人口886万人の実に1.5%もの数字になります。
あまりにも現実と掛け離れすぎて想像もし難い数字ですが・・・
内閣防災情報のページのタイトル画のとおり
個人の防災意識の向上は、確実に社会の防災につながります。
自助・共助・公助の三位一体で取り組めることが重要な課題です。