「迫り来る震度7」その9 南海トラフ地震はいつ発生?

周期的に起こる海溝型地震

2011年東日本大震災が発生した「東北地方太平洋沖地震」は、発生が懸念されている「東海地震」「東南海地震」「南海地震」と同様の海溝型地震でした。

「東海地震」「東南海地震」「南海地震」は100~200年ほどの周期で繰り返し発生しています。

「東北地方太平洋沖地震」は同様の海溝型地震ですが、間隔はそれらよりも長期で、津波堆積物から過去3,000年間で4回の巨大津波が発生した事が確認されています。

次に発生する「東海地震」「東南海地震」「南海地震」も連動型になることが懸念され、その場合の規模はM9クラスになると想定されています。

南海トラフ地震は周期的に発生し、直近は1946年12月21日の昭和南海地震です。

これから30年ほどは要注意

2001年9月28日(金)の読売新聞記事で、南海地震は「30年内に発生40-50%」のタイトルで、50年以内では80%程度となっていました。

それから、18年後の現在・・・

地震調査研究推進本部ホームページ

長期評価結果一覧にPDFファイルで、各種の評価結果が掲載されています。

「今までに公表した活断層及び海溝型地震の長期評価結果一覧」
で、南海地震の発生確率は「30年以内で70-80%、50年以内で90%程度かそれ以上」となっています。10年以内でも30%と決して低い確率では有りません。

さすがに、「50年以内の90%」では発生していると思いますが、90-100%と100%表示が有りません。「%」では実際はいつなのか今一よくわかりません。

海溝型地震の長期評価のページに有る資料で、

「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)について」より

 室津港(高知県)における南海地震時の隆起量と地震発生間隔との関係

階段状の赤線が地震によって隆起した量を示す。水色の線は地震時の起算隆起量の平均隆起速度。このモデル(時間予想モデル)によると、次の南海トラフで発生する地震は昭和の地震後、約90年後に発生することになる。

・・・ので、次の南海トラフ地震は、1946+90=2036年で、今から16年後ほどになります。

時間予想モデルのよる今後30年以内に南海トラフで大地震が発生する確率の時間推移
評価時点(2013年1月1日、前回評価時点(2001年1月1日)
線の赤と青は地震発生間隔のバラツキの仮定の違いによるもの
評価時点より現在7年経過しています。

「確率の時間推移」は、このグラフ上を時間の経過とともに進んでいくことになります。が、・・・グラフの曲線が上図の様になり、限りなく確率が100%にならない様です。・・・

気象庁ホームページの防災情報のページ下部に「震度データーベース検索」へのリンクが有ります。
ここで、日時や期間・最大震度(例えば3以上)を入力すると発生した地震が一覧表示されて、その一覧表の下に「震央分布図」が図示されます。


以下は、最大震度3以上で各期間設定時の「震央分布図」より抽出した図です。

東日本大震災~熊本地震前 と 熊本地震以降~現在 を比較すると西日本での地震が活性化しています。

東日本大震災~熊本地震前の期間

出典:気象庁「震度データーベース検索」より引用(以下同じ)

熊本地震以降~現在までの期間

「熊本地震以降~現在までの期間」では、ユーラシアプレートの範囲内で地震が増えていることがわかります。これは、フィリピン海プレートからの圧縮の力の影響に他なりません。

※日本大陸を形成している4つのプレート
茶色の線はプレート境界です。緑の線は構造線(断層)で、西日本には関東から九州に伸びる中央構造線と呼ばれる長大な断層があります。

2018年・2019年・2020年と年度別で確認すると地震が増えてきていることが分かります。

今年、2020年はまだ半年ですが・・・

2018年

2019年

2020年(6月28日まで)

南海トラフ地震の発生がいつかを特定することは困難ですが、要点として
・周期的に必ず起こる大地震であり、発生時期が近付いている。
・東日本大震災よりも、遥かに甚大な被害が広範囲に発生する。
そのために、まずは身近な防災対策の見直しから始めることが大切です。

日本経済新聞2012年5月30日記事より引用
内閣府の有識者会検討会は29日、駿河湾から日向灘の「なんかトラフ」を震源域とする最大級の地震が起きた場合、最大32万8千人が死亡し、238万人6千棟が全壊・焼失するとの被害想定を公表した。
津浪からの迅速な避難や建物耐震化で最悪ケースの死者は6万1千人に減らせると内閣府は説明。減災対策を進めるよう呼び掛けている。・・・

「2016年熊本地震と鳥取県中部地震、2018年大阪府北部地震は、フィリピン海プレートからの圧力によりユーラシアプレートが圧縮されて起きた地震で、今後も内陸部で地震が発生する可能性が有ります。

日本は現在、新型コロナウイルスによる世界規模の危機に直面していますが、生活基盤を脅かす、地震、火山噴火、台風、豪雨、竜巻等の繰り返し発生する自然災害に対して、防災意識・防災対策の維持向上は欠かすことが出来ません。

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【参考ページ】

「迫り来る震度7」その6 減災への道標〔自助・共助〕

南海トラフ仮設205万戸必要

南海トラフ巨大地震のリアルCG映像が公開されました

長周期地震動で揺れ幅最大約6メートル!

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「迫り来る震度7」その1

「迫り来る震度7」その2 活断層

「迫り来る震度7」その3 建築基準法と大地震

「迫り来る震度7」その4 新耐震基準でも倒壊

「迫り来る震度7」その5 制振ダンパー

「迫り来る震度7」その6 減災への道標〔自助・共助〕

「迫り来る震度7」その7 長周期パルス

「迫り来る震度7」その8 耐震補強にSRF工法